~ 日本人と畳 ~
[19.04.25]
茶室に入る時には、右足から、
最初の畳の角を右足でまたいで、
決して畳の縁(へり)は踏んではいけません。
裏千家では、右足からですが、
表千家では、左足からです。
神社でお参りする時には左足から踏み出して、
3歩半で揃えます。
「畳の何もく目に棗(なつめ)を置いてください。」
お茶のお点前では、畳の役割は重要です。
縁(へり)は、昔から高価なもの、貴重なもの、神聖なものとして扱われたようです。
ですから、畳の縁(へり)は決して踏んではいけないのです。
今、日本では、残念ながら畳の部屋がほとんど見られなくなってしまいました。
鎌倉時代や室町時代には、
畳の部屋は、高貴な部屋で、ほとんどが板の間か土間でした。
それが、着物から洋服へ、ちゃぶ台からテーブルへ、
正座からイスへ、親戚中で集まることが無くなり、
田の字型の家よりも、個室の洋室が好まれました。
ダニが出るから、掃除が大変だから、
擦り切れると表替えをするようだから・・・
でも、温泉旅館に行ったら畳でなければいけません。
アメリカでは、畳の需要がどんどん伸びているようです。
畳の感触が素晴らしいそうです。
床暖房は要らないし、遮音効果は抜群です。
もし、畳の復権があるようなら、
それは日本からではなく、アメリカからではないでしょうか。
増 木 工 業 株 式 会 社
代表取締役 増田敏政
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